未来進歩党 結党宣言
2024/03/16 結党準備委員会了承
かつて、多くの人々は、21世紀を迎えるにあたり、もっと豊かに平和に暮らせるバラ色の未来が到来することを期待していました、しかしながら、21世紀が始まってから既に四半世紀近くが経過した今、人類は大きな困難に直面しています。2020年から世界中で猛威を振るった新型コロナウイルス感染症のパンデミックはようやく沈静化してきたものの、2022年の勃発したウクライナ戦争、2023年に発生したパレスチナ・イスラエル戦争は終戦の兆しが見えず、偏狭な人種的・民族的対立を煽る政治指導者や人権を無視した独裁者の蛮行により、尊い人命が失われ続けています。気候変動など地球環境問題が深刻化する中、諸問題の本質的解決が政治によって妨げられています。
日本国内においては、戦後の長い間、自民党による一党優位政治が続いてきました。自民党政権下においては、1950年代から80年代にかけては高い経済成長が成し遂げられましたが、政治腐敗や格差の拡大が深刻となり、1993年と2009年の二度、国民の強い怒りにより自民党は権力の座から引きずり降ろされました。政権復帰後の第二次安倍および菅政権下では、憲法を無視し情報公開を否定した非立憲主義的な統治が続き、日本の民主主義の信用性が大幅に低下しました。そして、岸田政権下においては党の派閥裏金問題が明らかになり、自民党政権への支持は大幅に低下しました。
歴代の自民党政権が多くの問題を抱えてきたにもかかわらず同党による長期政治支配が続いてきた最大の原因は、二大政党の左側の片翼を担った旧日本社会党および旧民主党の統治能力の欠如に他なりません。これらの政党においては、経済政策、安全保障、憲法改正といった重要政策に関する党内の意見の隔たりが解消されず、政党としての一体性が保たれませんでした。後継政党は今後も名前を変えて生き残り続けるかもしませんが、残念ながら激しい党内対立が生じ同じ歴史が繰り返されるでしょう。
この不毛な対立構造が原因で政権交代が生じにくいことは、政治の停滞のみならず経済の停滞も招いています。バブル経済崩壊後、歴代政権は経済再生を最重要目標に掲げてきたものの、いずれの政権もそれを実現することはできませんでした。特に自公連立政権は、近視眼的な景気刺激策に頼り、持続可能な成長戦略を策定してきませんでした。さらに、政官財のトライアングルの癒着の深刻化および世襲国会議員比率の増加によって利益誘導政治が進行したことが、経済のダイナミズムを失わせ、日本の衰退を招いています。
すなわち、今の政治は「今だけ、金だけ、自分だけ」であり、国民による「諦め・飽きられ」が深刻化しています。税金の使われ方は不透明で、中抜きや不正は横行し、長期にわたり与党であることを優先にしてきた自民党と公明党、そしてそれに追従するだけまたは足を引っ張るだけの無責任で実行を伴わない口だけの野党が跳梁跋扈した結果、日本の政治経済が機能不全を起こしてしまったのは明白です。政治は未来を描くものであり、今の政党・政治家の政治には「未来」が欠けています。
政治は政治家や政党の利益のためにあるのではなく、国民の生活のためにあります。腐敗した構造を政治家が本気で変えようとしないならば、それを変えられるのは私たち国民の一票でしかありません。私たちは、国民の声の受け皿となるような非自民勢力の連合体を目指し、「未来進歩党」の結成をここに宣言します。