この草案を一言でいうと

象徴天皇制と両立する形で、現行憲法の平和主義・基本的人権・国民主権を引き継ぎ、国民が大統領を直接選び、連邦制・憲法裁判所・三権分立で権力を抑える、新しい日本国憲法です。

01

統治機構の全体像

フランス・台湾型の大統領制(半大統領制)を参考にした制度設計です。国民が大統領・副大統領を直接選ぶ一方、議会の承認・不信任と憲法裁判所の違憲審査で権力を抑えます。閣僚評議会は現行の「閣議」に近い実務執行の中枢、国家評議会は正副大統領・大統領補佐官に相当する国務大臣・閣僚評議会議長・各州知事などが参加する「拡大閣議」に当たります。

新日本国憲法草案 統治機構図:天皇(象徴・国事行為)のもとで、国民が直接選ぶ大統領・副大統領を中心とする行政、衆議院・参議院からなる立法(連邦議会)、最高裁判所・憲法裁判所からなる司法が三権分立で相互に抑制し合う全体像
図:新日本国憲法草案における統治機構の全体像
天皇
象徴として公布・認証などの国事行為を担い、国政に関する権能は持ちません。
行政
半大統領制を参考に、国民が直接選んだ正副大統領と、国家評議会・閣僚評議会で運営します。
立法
連邦議会が立法権を担い、衆議院と参議院で構成されます。
司法
最高裁判所・下級裁判所・憲法裁判所が司法権を担い、違憲審査で権力を抑えます。
地方
州・市町村を基本とし、都府県は特別市と県に再編して州の下で存続します。
02

伝えるべき5つの柱

  1. 01

    国民がリーダーを直接選ぶ

    大統領・副大統領を国民が直接選挙で選び、行政の責任を明確にします。

  2. 02

    二院制を整理し、ねじれに対応

    衆議院と参議院で構成し、判断が分かれた場合は合同会議で審議します。

  3. 03

    連邦制で地方の声を入れる

    州・市町村を位置づけ、都府県は特別市・県に再編して州の下で存続します。

  4. 04

    憲法裁判所で権力を止める

    法律・命令・大統領の行為を違憲審査し、権力の暴走を防ぎます。

  5. 05

    現代的な人権・社会原則

    個人情報、環境、婚姻、生活保障、教育、労働、死刑廃止などを明記します。

03

この草案のあらまし

まずはこれだけ

この草案は、象徴天皇制と両立する形で現行憲法の精神を受け継ぎ、国民が大統領と副大統領を直接選ぶ、フランス・台湾型の大統領制(半大統領制)を参考にした新しい民主主義の設計図です。閣僚評議会は現行の閣議、国家評議会は正副大統領や大統領補佐官に相当する国務大臣なども加わる拡大閣議として機能します。議会と憲法裁判所が権力を監視し、連邦制によって地方の声を国政に入れます。

もう少しくわしく

未来進歩党の新日本国憲法草案は、象徴天皇制と両立する形で、現行憲法の平和主義・基本的人権・国民主権を継承し、政治をより民主的で機能的な仕組みに更新する案です。制度の骨格は、国民が大統領・副大統領を直接選び、議会や司法がそれを抑制するフランス・台湾型の大統領制(半大統領制)です。大統領に権限が集中しないよう、国家評議会、閣僚評議会、連邦議会、憲法裁判所が監視と抑制の役割を持ちます。立法は衆議院と参議院からなる連邦議会が担い、参議院には州代表議員を置きます。地方制度では、現行の都府県を特別市と県に再編して州の下で存続させます。

04

主要制度の要点

行政 ── 半大統領制と合議で動く行政府

国民が正副大統領を直接選びます。国家評議会は拡大閣議として基本方針を決め、閣僚評議会は現行の閣議に近い実務執行の中枢として各省庁等を指揮監督します。

立法 ── 衆参両院の連邦議会

衆議院は国民全体の代表、参議院は国民の代表であると同時に州代表の性格を持ちます。合同会議で片院否決議案の審議などを行います。

司法 ── 憲法裁判所による監視

法律、条約、国家評議会令、連邦行政府令、大統領の命令などを違憲審査します。最高裁・憲法裁の裁判官は国民審査の対象です。

地方 ── 州・市町村・特別市・県

日本を連邦国家とし、州と市町村を基本単位にします。現行の都府県は、州直属の特別市と州の下部組織である県に再編します。

新日本国憲法草案 全文

前文 / 第一章〜第十四章(全182条)

目次 全14章・全182条

  1. 第一章天皇第1〜7条
  2. 第二章戦争の放棄と例外、国際平和実現への役割第8〜9条
  3. 第三章例外状態第10〜16条
  4. 第四章日本国における政府の構成と政府の日常的義務、国民の権利及び義務第17〜57条
  5. 第五章連邦議会第58〜85条
  6. 第六章大統領、副大統領、大統領代行及び副大統領代行第86〜112条
  7. 第七章国家評議会と国務大臣第113〜119条
  8. 第八章閣僚評議会及び日本国連邦行政府第120〜130条
  9. 第九章司法第131〜147条
  10. 第十章財政第148〜158条
  11. 第十一章地方自治及び日本国の領域に関する事項第159〜174条
  12. 第十二章改正第175〜176条
  13. 第十三章最高法規第177〜179条
  14. 第十四章補則第180〜182条

前文

日本国は、過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略により多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えた。我々日本国民はこの歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切な反省の意を表し、植民地支配と侵略により犠牲になられた内外全ての方々に深い哀悼の念を捧げるとともに、唯一の被爆国としての体験を踏まえ、日本国として、日本国民の安全及び日本国土の防衛を大前提とした上で、究極的な核兵器の廃絶を目指し国際的な軍縮を積極的に推進することを誓う。

日本国民は、一九四六年憲法の制定時に、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚しながら、恒久の平和と安全を願い、平和と正義を愛する諸国民の公正と信義を信頼して、自身の安全と生存だけではなく諸国民の安全と生存を保持する決意をした。いずれの国家も自国のことのみに専念して他国を無視してはならず、普遍的な存在である政治道徳の法則に従うことは、自国の主権を維持し他国と対等な関係に立とうとする各国の責務であるが、今日において、我々日本国民を含む人類に求められていることはこれだけではない。人類以外の生物の存在を尊重しながら、環境問題を克服し持続可能な地球環境を創り上げることは、人類共通の責務である。

我々日本国民は、二十一世紀になっても存続している独善的なナショナリズム・領土拡張主義が国際社会において破滅をもたらすことを強く訴え、国際協調の促進に主体的な役割を果たすことを通じて、平和の理念と民主主義を世界に広げて行く使命があると認識する。科学技術の進歩と経済のグローバル化は、世界経済に総額での成長をもたらす一方で、深刻な地球環境問題と富の偏在を引き起こした。今、人類は存続の危機に瀕している。第二次世界大戦後、経済成長による繁栄を享受してきた日本国は、より公正で持続可能な世を創るために、国際社会において積極的な役割を果たす決意がある。

我々日本国民は、上記の認識の下、一九四六年憲法が唱える平和主義、基本的人権の尊重、国民主権の精神を継承した形で、新しい時代に適応した憲法を作成した。ここで、共和制を政府が特定の個人や階級のためにではなく全国民共通の利益に対して奉仕する政治体制と定義した場合、国家の主権者たる国民は、共和制国家において政府の最高指導者を自らの一票で直接選ぶ権利を当然有するが、このことは天皇を日本国の象徴と定義した一九四六年憲法の精神と何ら矛盾するものではない。本憲法において、我々日本国民は、国民主権と民主主義の徹底を目指し、天皇と大統領が共存するという新しい政治体制を導入したが、日本国の新たな試みは、立憲君主制を取る諸国家においても象徴君主制と共和制が両立する新しい政治体制を構築する上で参考になるであろう。

その上で、新体制において大統領に権力が集中し独裁が起きることはあってはならず、三権分立の下、大統領以下日本国政府構成員は法令を遵守して絶えず抑制的な権力行使に努める一方、立法及び司法は絶えず権力の乱用が起きないように政府を監視し、問題がある行動に対しては是正を求める責任がある。他国から模範と思われるような先進的で民主的な政治体制を提示し、それを維持することこそ、平和国家としての世界に平和を広めていく日本国の使命の一つである。

国際社会において、平和で安全な環境を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去することは、人類の崇高な理想であり目標である。我々日本国民は、最大限の努力をしこの目標を達成することを、この憲法の下で誓う。

第一章 天皇

第1条

天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく。

第2条

皇位は、世襲のものであって、連邦議会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。

第3条

天皇の国事に関する全ての行為には、大統領の助言と承認を必要とし、大統領がその責任を負う。

第4条

1項天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行い、国政に関する権能を有しない。

2項天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を委任することができる。

第5条

皇室典範の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名でその国事に関する行為を行う。この場合には、前条第一項の規定を準用する。

第6条

1項天皇は、大統領の助言と承認により、国民のために、次の国事に関する行為を行う。

  1. 法律、憲法改正、条約、国家評議会令、連邦行政府令その他法律の定める法令を公布し、並びに条約の批准書その他法律の定める外交文書を認証すること。
  2. 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を認証すること。
  3. 栄典を授与すること。
  4. 大統領の助言と承認により、外国の大使及び公使を、日本国を代表して接受すること。
  5. 儀式を行うこと。
  6. 法律の定めるところにより、地方公共団体の日本国からの独立、州の区域の変更、合併、分割若しくは廃止又は新たな州の設置、及び他地域の日本国への編入又は統合を、国民に対して認証すること。
  7. 法律の定めるところにより、大統領、副大統領、連邦議会議長、連邦議会副議長、閣僚評議会議長その他の閣僚評議会構成員、最高裁判所長官及び憲法裁判所長官を含む最高裁判所及び憲法裁判所の裁判官の就任を認証すること。

2項例外状態において、侵略、重大な自然災害、衛生危機その他これに準ずる事情により、天皇、摂政又は第4条第2項の規定により天皇の国事に関する行為の委任を受けた者が前項第1号、第2号、第6号又は第7号に定める公布又は認証を行うことが客観的に困難であり、かつ行政上又は国家運営上の緊急の必要があるときは、法律の定めるところにより、天皇による公布又は認証に代わる公示又は認証の手続を行うことができる。この場合において、当該手続を経たときは、天皇による公布又は認証があったものとみなす。

3項前項の場合においても、当該公布又は認証に代わる手続を用いた事実及び理由は、可能となった後速やかに天皇に報告され、かつ国民に公表されなければならない。

第7条

皇室の用に供される財産の取得又は処分は、連邦議会の議決に基づかなければならない。

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第二章 戦争の放棄と例外、国際平和実現への役割

第8条

(武力行使の禁止と例外)

1項日本国民は、国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争並びに武力による威嚇又は武力の行使を、国際紛争を解決する手段としては用いない。

2項前項にかかわらず、次に掲げる場合に限り、国際法に従い武力を行使することができる。

  1. 日本国に対する武力攻撃が発生し、又はその危険が切迫しているとき。
  2. 日本国と密接な関係にある国に対する武力攻撃が発生し、日本国の存立又は国民の基本的権利が根底から侵害される明白な危険があり、かつ当該国の明示の要請があるとき。
  3. 国際法上正当化される集団的措置として武力行使が許容され、連邦議会が事前に承認したとき。

3項武力行使又は軍事支援は、あらかじめ連邦議会の承認を得なければならない。ただし、前項第1号の場合において、連邦議会を召集することが物理的に困難であり、事前の承認を得ることができないときは、この限りでない。この場合、大統領は、武力行使を開始した時から四十八時間以内に連邦議会に通知し、七日以内にその承認を求めなければならない。ただし、物理的に不可能なときは、可能となった後直ちにこれを行う。事後の承認が得られなかったときは、当該武力行使は直ちに中止しなければならない。

4項いかなる条約、国際約束又は外国の要請も、侵略又は国際法に違反する武力行使への参加又は支援を正当化しない。

第9条

(防衛機構と任務の限界)

1項第8条の目的を達するため、日本国連邦政府は防衛機構を設置する。

2項防衛機構の任務は、日本国及び国民の防衛並びに第8条に定める範囲で国際法に従い平和を回復することに限る。

3項防衛機構及び日本国連邦政府は、侵略又は国際法に違反する武力行使への参加又は軍事支援をしてはならない。

4項防衛機構は平和回復と無関係な大量殺傷又は破壊行為を行ってはならない。

5項この憲法において

侵略とは国家による他国の主権、領土保全又は政治的独立に対する国際法上正当化されない武力行使をいう。

軍事支援とは武力行使の遂行に資する物資、役務、情報又は施設の提供をいう。

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第三章 例外状態

第10条

1項外国等からの侵略、重大な自然災害又は衛生危機が発生した時、日本国連邦政府及び各地方公共団体は、日本国内に在住する者の生命、身体及び財産の保護に最大限の努力をしなければならない。

2項前項の事態において、日本国連邦政府は例外状態を宣言することができる。ただし、経済危機、労働争議、又は市民の騒乱は、例外状態宣言の根拠とはならない。

3項前項の宣言は大統領が単独で行うことができる。憲法裁判所は職権で当該宣言の合法性を審査する。憲法裁判所が違憲と判断したとき、又は連邦議会が停止を議決したときは、当該宣言は効力を失う。

4項例外状態の期間は、宣言の日から九十日とする。

第11条

1項前条第四項の期間の延長は、九十日ごとに憲法裁判所の許可を必要とする。憲法裁判所は職権で延長許可の可否を決定する。

2項例外状態の連続期間は最大十年とする。その後新たに例外状態を発動するには、国民投票による承認、又は衆議院議員総選挙及び参議院議員通常選挙を新たに行った上での連邦議会による承認、そして憲法裁判所による許可を必要とする。

3項ただし、侵略その他不可抗力により国民投票又は選挙を実施することが客観的に不可能である場合には、次の各号の要件をすべて満たすことを条件に、例外状態の期間を延長することができる。

  1. 憲法裁判所の全裁判官の三分の二以上の同意
  2. 連邦議会各院の総議員の三分の二以上の同意
  3. 延長期間は二年を超えないこと

4項前項の延長を再度行う場合(二回目)、要件を次の通り加重する。

  1. 憲法裁判所の全裁判官の四分の三以上の同意
  2. 連邦議会各院の総議員の四分の三以上の同意
  3. 延長期間は一年を超えないこと

5項前項の延長を再度行う場合(三回目以降)、要件を次の通り加重する。

  1. 憲法裁判所の全裁判官の全員一致
  2. 連邦議会各院の総議員の五分の四以上の同意
  3. 延長期間は六か月を超えないこと
  4. 国際機関による状況確認報告を踏まえること

6項第3項から第5項までの規定による延長の場合も、不可抗力の解消後速やかに国民投票又は選挙を実施しなければならない。

第12条

1項例外状態においては、大統領は、国家評議会が第118条の要件に従い議決したときは、法律と同等の効力を持つ例外状態令を制定することができる。例外状態令は、この憲法に反してはならず、また、この憲法が保障する基本的人権の本質的な内容を侵すものであってはならない。例外状態への対処に必要不可欠な範囲において、法律の効力を一時的に停止し、又は法律に定めのない義務を課し、並びに予算、補正予算その他財政上必要な措置を定めることができる。ただし、条約の締結、承認、変更又は廃棄については、この限りでない。

2項前項の国家評議会の議決について、不可抗力により第117条第1項に定める大統領及び副大統領を除く常任議員の一部又は全部が議決に参加できないときは、参加可能な常任議員全員の参加による議決をもって足りる。不可抗力により副大統領も議決に参加できない場合であって、大統領が議決に参加することができるときは、大統領のみによる議決をもって足りる。この場合における不可抗力の範囲及び議決の手続は、法律で定める。

3項例外状態においては、大統領は任意に国務大臣を罷免することができる。

4項例外状態令は、次の事項を定めることができない。

  1. 租税の新設又は変更
  2. 刑罰の新設
  3. 基本的人権の本質的内容の制限
  4. 恒久的な財政支出

5項例外状態令による財政上の措置は、緊急支出に限り、事後速やかに連邦議会の承認を受けなければならない。

第13条

例外状態を含むいかなる状況下においても、以下の権利は停止又は侵害されてはならない。すなわち、生命への権利、拷問及び残虐で非人道的な又は品位を傷つける取り扱いの禁止、奴隷制の禁止、並びに人身保護令状の権利。

第14条

1項憲法裁判所は、例外状態宣言の合法性、及びその下で取られたあらゆる措置並びに連邦議会議長及び連邦議会副議長の議会運営上の行為の合憲性を、いつでも審査する管轄権を有する。

2項憲法裁判所は、他の機関の許可を必要とすることなく、例外状態の即時停止を大統領及び国家評議会に命じることができる。

3項憲法裁判所は、違憲又は違法と認める措置について、その停止又は是正を命ずることができる。

4項連邦議会が例外状態の終了を決議した場合、大統領及び国家評議会は、即時にその権限の行使を停止しなければならない。

第15条

1項例外状態において、侵略、重大な自然災害、衛生危機その他これに準ずる事情により、法定の期日に自由かつ公正な選挙又は投票を実施することが著しく困難であるときは、法律で定めるところにより、大統領、副大統領、連邦議会議員、地方公共団体の長及び地方議会議員の任期は、当該選挙又は投票を実施することができる時まで、必要な限度で継続する。

2項前項の場合において、憲法裁判所、最高裁判所及び下級裁判所の裁判官は、第142条第3項及び第144条第1項の規定にかかわらず、後任者が就任するまで、その職にとどまる。

第16条

日本国連邦政府は、国外において第10条第1項に該当する事態が発生した時は、当該地域に居住又は滞在する国民の保護に努めなければならない。

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第四章 日本国における政府の構成と政府の日常的義務、国民の権利及び義務

第17条

1項日本国における政府は、日本国連邦政府と地方公共団体から構成される。

2項日本国連邦政府は、行政、立法、司法から構成される。行政は、大統領、副大統領、国家評議会及び日本国連邦行政府から構成される。日本国連邦行政府は、閣僚評議会並びに法律の定める府、省、院その他の行政機関により構成される。立法は連邦議会により構成される。司法は最高裁判所及びその各下級裁判所、憲法裁判所により構成される。

第18条

1項日本国民たる要件は、法律でこれを定める。

2項この憲法において日本国在住民とは、日本国民及び日本国内に在住する外国人をいう。

第19条

全ての日本国民は、全ての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与えられる。

第20条

この憲法が日本国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。又、全ての国民は、これを濫用してはならないのであって、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負う。

第21条

全ての日本国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

第22条

日本国連邦政府と各地方公共団体は、お互いに協力しながら、全ての日本国民及び全ての日本国在住民の生命の安全の確保に努めなければならない。

第23条

1項全ての日本国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

2項華族その他の貴族の制度は、これを認めない。

3項栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴わない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受ける者の一代に限り、その効力を有する。

第24条

1項公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。

2項全ての公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない。

3項公務員の選挙については、普通選挙を保障する。

4項全ての選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問われない。

第25条

何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。

第26条

何人も、公務員の不法行為により、損害を受けたときは、法律の定めるところにより、日本国連邦政府又は地方公共団体に、その賠償を求めることができる。

第27条

何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。

第28条

思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。

第29条

何人も、個人に関する情報を不当に取得し、保有し、又は利用してはならない。

第30条

1項信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、日本国連邦政府又は地方公共団体から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。

2項何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。

3項日本国連邦政府及び地方公共団体は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。

第31条

1項全ての人は、自己の個人情報が保護される権利を有する。この権利は、個人の自己決定の原則の表れである。

2項この権利には、自己の個人情報の収集及び利用について知られ、その処理に同意し、それにアクセスし、その訂正又は消去を要求する権利が含まれる。

3項この権利に対する制限は、法律によってのみ課すことができ、やむを得ない公共の利益に資するものでなければならず、かつ追求される目的に対して均衡がとれたものでなければならない。

第32条

1項集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。

2項検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

第33条

日本国連邦政府及び地方公共団体は、自らの行為を国民に説明する義務を負う。

第34条

1項何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

2項何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。

第35条

日本国連邦政府及び地方公共団体は、犯罪被害者及びその家族の人権及び処遇に配慮しなければならない。

第36条

学問の自由は、これを保障する。

第37条

1項婚姻は当事者間の合意のみで成立し、当事者全員が平等の権利を保有する。婚姻の維持は当事者全員の協力により、維持されなければならない。

2項配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳及び各当事者の本質的平等に立脚して、これを定める。

第38条

日本国連邦政府及び地方公共団体は、地球的な環境問題の克服を目指して、持続可能な社会の実現に努めなければならない。

第39条

日本国連邦政府及び地方公共団体は、未来の世代に対する責任を自覚し、生命の自然的基盤と動物を、憲法秩序の枠組みの中で、立法を通じて、また法律と正義に従って行政府及び司法府の行動を通じて、保護するものとする。

第40条

1項全ての日本国民は、肉体的にも精神的にも健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

2項日本国連邦政府は、全ての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

3項全ての日本国民及び日本国在住民は家庭内暴力と扶養義務の放棄から解放される。日本国連邦政府はこれを保障する。

第41条

1項全ての日本国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。

2項全ての日本国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負う。義務教育は、これを無償とする。日本国連邦政府は、法律で定めるところにより、教育を無償化することができる。

3項日本国連邦政府は、継続的に教育環境の整備に努めなければならない。

第42条

1項全ての日本国民は、勤労の権利を有し、正当な理由がない場合を除いてその義務を負う。

2項賃金、就業時間、休息その他の勤労条件は、精神的にも肉体的にも健康で文化的な最低限の生活を保証するものでなければならない。これらの条件に関する基準は、法律で定める。

3項児童を酷使してはならない。

第43条

勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。

第44条

1項財産権を侵害してはならない。

2項財産権の内容は、公共の福祉に適合するように法律でこれを定める。

3項私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることができる。

第45条

全ての日本国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負う。

第46条

死刑制度は、これを廃止する。

第47条

何人も、法律の定める手続によらなければ、その自由を奪われ、又はその他の刑罰を科せられない。

第48条

何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪われない。

第49条

何人も、現行犯として逮捕される場合を除いては、権限を有する司法官憲が発し、かつ理由となっている犯罪を明示する令状によらなければ、逮捕されない。

第50条

1項何人も、理由を直ちに告げられ、かつ、直ちに弁護人に依頼し、弁護人が同席する権利を与えられなければ、抑留又は拘禁されない。又、何人も、正当な理由がなければ、拘禁されず、要求があれば、その理由は、直ちに本人及びその弁護人の出席する公開の法廷で示されなければならない。

2項何人も、法律に定めるところにより、違法な逮捕、抑留又は拘禁からの救済を裁判所に請求する権利を有する。これを人身保護令状の権利という。

第51条

1項何人も、その住居、書類及び所持品について、侵入、捜索及び押収を受けることのない権利は、第49条の場合を除いては、正当な理由に基づいて発せられ、かつ捜索する場所及び押収する物を明示する令状がなければ、侵されない。

2項捜索又は押収は、権限を有する司法官憲が発する各別の令状により、これを行う。

第52条

取り調べに関して、被疑者は、いかなる場合にも資格を有する弁護人を依頼し、公費の負担でこれを録画することができる。被疑者自らがこれを依頼することができないときは、日本国連邦政府がこれを附する。

第53条

拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる。

第54条

1項全ての刑事事件において、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する。

2項刑事被告人は、全ての証人に対して審問する機会を充分に与えられ、又、公費で自己のために強制的手続により証人を求める権利を有する。

3項刑事被告人は、いかなる場合にも、資格を有する弁護人を依頼することができる。被告人が自らこれを依頼することができないときは、日本国連邦政府がこれを附する。

第55条

1項何人も、自己に不利益な供述を強要されてはならない。

2項強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。

3項何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。

第56条

何人も、実行の時に適法であった行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問われない。又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問われない。

第57条

何人も、抑留又は拘禁された後、無罪の裁判を受けたときは、日本国連邦政府は法律の定めるところにより、補償を行わなければならない。

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第五章 連邦議会

第58条

連邦議会は、国民を代表する最高の政治機関であって、この憲法に別段の定めがある場合を除き、この憲法に定めるところにより、日本国連邦政府における立法権を行使する。

第59条

連邦議会は、衆議院及び参議院の両議院でこれを構成する。

第60条

1項両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。ただし、参議院の州代表議員については、第62条の定めるところによる。

2項両議院の議員は、日本国民であり、かつ文民でなければならない。文民であることの定義及びその判断手続は、法律で定める。

3項両議院の議員の定数は、法律でこれを定める。

第61条

衆議院は全国民の意見を均等に代表し国の政策に対する意思決定を行う場である。ゆえに、一票の格差が発生することは避けなければならない。

第62条

1項参議院は、全国民の代表であるとともに、各州の代表としての性格を有する。

2項参議院議員は、選挙によって選出される議員と、各州政府を代表する州代表議員によって構成される。

3項選挙によって選出される議員の定数は、総定数の三分の二を下回らないものとする。議員の選出方法は、法律でこれを定める。州代表議員は、州知事、州副知事その他法律で定める州知事の代理人をもって充てる。

4項州代表議員は、各州政府を代表すると同時に、全国民を代表する連邦議会構成員として、日本国全体の公共の利益に従って行動しなければならない。

5項参議院は、日本国の各州がそれぞれ平等の権利を有すべきであるとの認識に基づいて、州及びそれに準じた各地域の要望をできるだけ反映させながら国の政策に対する意思決定を行う場である。ゆえに、州及びそれに準じた地域間で、一票の格差が発生することは許容されなければならない。

6項州代表議員についても、第60条第2項に定める資格を要する。

第63条

両議院の議員及びその選挙人の資格は、第60条第2項に定めるもののほか、法律でこれを定める。ただし、人種、信条、性別、障害の有無、性的指向、社会的身分、門地、教育、財産又は収入によって差別してはならない。

第64条

衆議院議員の任期は、五年とする。ただし、衆議院が解散された場合には、その期間満了前に終了する。その際、衆議院議員総選挙によってあらたに選ばれた衆議院構成員の任期は、前期の議員について議会解散がなかった場合の任期終了日までとなる。

第65条

参議院議員の任期は、五年とする。各州及び日本国連邦政府が定めた州に準ずる各地方公共団体の代表に対して、定員の百分の十以下の議席を配分し、残りの議席に関しては、二年半ごとに構成員の半数を改選する。

第66条

選挙区、投票の方法その他両議院の議員の選挙に関する事項は、法律でこれを定める。

第67条

何人も、同時に両議院の構成員たることはできない。

第68条

両議院の構成員は、法律の定めるところにより、国庫から相当額の歳費を受ける。

第69条

両議院の議員は、法律の定める場合を除き、会期中逮捕されない。会期前に逮捕された議員は、その属する議院の要求があるときは、会期中これを釈放しなければならない。

第70条

両議院の議員は、議院で行った演説、討論又は表決について、院外で法的な責任を問われない。

第71条

1項連邦議会合同会議は、両議院に所属する連邦議会構成員全員によって構成される。連邦議会合同会議は、定員の半数の賛成をもって連邦議会議長及び連邦議会副議長を選出するほか、第79条第3項に定める場合その他この憲法に定める場合において、議案その他の事項について議決を行う。連邦議会議長及び連邦議会副議長は、日本国籍のみを有する日本国民であり、かつ文民でなければならない。選出された連邦議会議長及び連邦議会副議長は、天皇の認証を経て就任する。

2項連邦議会議長又は連邦議会副議長は、後任者を選出する議決が、総議員の三分の二以上の出席及び出席議員の三分の二以上の賛成により連邦議会合同会議において成立したときは、その時に失職する。

第72条

1項連邦議会は通年開催され、適時休憩を入れる。

2項この憲法において連邦議会の休会とは、通年開催の中で議事を行わない期間として、各議院又は連邦議会合同会議が議決により定める期間をいう。

第73条

休会中であっても、いずれかの議院又は連邦議会合同会議の構成員の四分の一以上の要求があるときは、閣僚評議会は、要求があった日から三十日以内に連邦議会の召集を行わなければならない。

第74条

1項衆議院が解散されたときは、日本国連邦政府は解散の日から四十日以内に衆議院議員総選挙を行い、閣僚評議会は、その選挙の日から三十日以内に衆議院を召集しなければならない。

2項衆議院が解散されたときは、参議院は同時に休会となる。ただし、閣僚評議会は、日本国連邦政府に緊急の必要があるときは参議院を招集することができる。

3項前項但書の緊急招集において採られた措置は臨時のものであって、総選挙後に初めて召集された衆議院の会議の日から十四日以内に衆議院の同意が得られない場合には、衆議院が解散されていた間に参議院が議決した全ての決議はその効力を失う。

第75条

両議院は、各々その議員の資格に関する争訟を裁判する。ただし、議員の議席を失わせるには、総議員の半数以上の出席、かつ議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。

第76条

1項両議院は、各々その総議員の三分の一以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない。

2項両議院の議事は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、出席議員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

第77条

1項両議院の会議は、公開とする。ただし、両議院とも、出席議員の三分の二以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができる。

2項両議院は、各々その会議の記録を保存し、秘密会の記録の中で特に秘密を要すると認められるもの以外は、これを公表し、かつ一般に頒布しなければならない。

3項出席議員の五分の一以上の要求があれば、各議員の表決は、これを会議録に記載しなければならない。

第78条

1項両議院は、各々その議長、副議長その他の役員を選任する。両議院の議長及び副議長は、日本国籍のみを有する日本国民であり、かつ文民でなければならない。なお、連邦議会議長及び副議長は、片方の院の議長を兼任することができる。

2項両議院は、各々その会議その他の手続及び内部の規律に関する規則を定め、又、院内の秩序をみだした議員を懲罰することができる。ただし、議員を除名するには、全議員の半数以上及び出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。

第79条

1項法律案、予算案、条約案、その他連邦議会の議決を要する議案(以下「議案」という。)は、この憲法に特別の定めがある場合を除き、両議院で可決したときに連邦議会を通過したものとする。

2項両議院の議決が異なった場合、いずれかの議院の議長又は閣僚評議会議長は、連邦議会合同会議の招集を連邦議会議長に要請することができる。要請があった場合、連邦議会議長は、その日から十日以内に連邦議会合同会議を招集しなければならない。

3項前項の合同会議において、議案は、出席した議員の総数の過半数によって承認された場合に、連邦議会を通過したものとみなす。ただし、事前の採決でいずれかの議院の賛成が三分の一未満であった場合は、この限りではない。

4項連邦議会を通過した議案は、大統領に送付される。大統領は、議案の送付を受けた日から三十日以内に、これに署名するか、又は理由を付して連邦議会に差し戻さなければならない(以下「拒否権」という。)。期間内に署名も拒否権の発動もなかった場合、議案は法律等として成立する。この場合、大統領は署名したものとみなす。

5項大統領が拒否権を発動した議案は、各議院において出席議員の三分の二以上の多数で再可決された場合に限り、法律等として成立する。この場合も、大統領は署名したものとみなす。

6項各議院は、他方の議院が可決した議案を受け取った後、連邦議会休会中の期間を除いて六十日以内に議決しないときは、当該議案を否決したものとみなすことができる。

7項第4項又は第5項により成立した法律等は、本条の手続を経た日から十日以内に、第6条第1項第1号の規定により公布される。

第80条

連邦議会は、大統領又は副大統領が著しい憲法違反である行為を行った場合、各議院において総議員の三分の二以上が出席し、その三分の二以上の賛成により、弾劾を発議することができる。

第81条

1項政府予算案は、閣僚評議会が作成し、第117条第1項に定める国家評議会の議決を経て、連邦議会に提出する。

2項前項の規定にかかわらず、連邦議会の議員も予算案(以下「議員提出予算案」という。)を提出することができる。議員提出予算案の提出には、衆議院及び参議院の議員定数の合計の十分の一以上の議員の賛成を必要とする。議員提出予算案については、国家評議会の議決を要しない。

3項議員提出予算案が、政府予算案と比較して歳出の増加又は歳入の減少を伴うときは、当該歳出増又は歳入減に対応する財源を明示しなければならない。財源の明示を欠く議員提出予算案は、連邦議会に受理されない。

4項政府予算案と議員提出予算案がともに提出された場合、又は議員提出予算案が複数提出された場合、連邦議会は次のいずれかの方法で予算を成立させる。

  1. いずれかの予算案を連邦議会の議決(両院で可決又は連邦議会合同会議で可決)により可決する方法
  2. 政府予算案及び議員提出予算案(複数ある場合はそのすべて)を修正のうえ統合した共同予算案を作成し、連邦議会の議決により可決する方法

5項予算が会計年度開始までに成立しない場合の処理は、法律で定める。

第82条

両議院は、各々国政に関する調査を行い、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる。

第83条

閣僚評議会議長その他閣僚評議会構成員は、両議院の片方に議席を有すると有しないに関わらず、何時でも議案について発言するため議院に出席することができる。又、答弁又は説明のため出席を求められたときは、本人又はその代理人が必ず出席しなければならない。

第84条

1項連邦議会は、罷免の訴追を受けた裁判官を裁判するため、両議院の議員で組織する弾劾裁判所を設ける。

2項前項で規定した弾劾に関する事項は、法律でこれを定める。

第85条

1項日本国連邦政府は、政党を含む政治団体が議会制民主主義に不可欠な存在になっていることを鑑み、その活動の公正さの確保及びその健全な発展に努めなければならない。

2項政治団体の政治活動の自由は、これを保障する。

3項政治団体に関する事項の詳細は、これを法律で定める。

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第六章 大統領、副大統領、大統領代行及び副大統領代行

第86条

大統領は行政の最高責任者とする。副大統領は大統領を補佐して職務を行う。大統領及び副大統領の定員はそれぞれ一名である。

第87条

行政権は、この憲法の定めるところにより、大統領を最高責任者とし、国家評議会及び閣僚評議会を通じて行使される。

第88条

大統領及び副大統領は民主主義と人権を擁護し、持続可能で公正な社会を実現するために、常に誠実な態度で国政を指導しなければならない。

第89条

大統領及び副大統領は、行政権の行使について、連帯して国民と憲法裁判所に対して責任を負う。

第90条

大統領及び副大統領は一つのペアとして、国民からの直接投票によって選出される。

第91条

大統領及び副大統領は、選挙結果の確定により当選者となり、その後天皇及び憲法裁判所長官の認証を経て、それぞれ就任する。

第92条

大統領及び副大統領は、満三十五歳以上の日本人で、日本国籍のみを保有する文民でなければならない。文民であることの定義及びその判断手続は、法律で定める。

第93条

大統領及び副大統領の任期は一期五年とする。何人も、二回を超えて大統領に選出されることはできない。この場合において、第96条第3項により選出された期間も、選出回数に含めて算入する。副大統領が大統領に就任した場合における選出回数への算入については、第94条第2項の定めるところによる。

第94条

1項大統領が死亡し、辞職し、第133条により解任され、第146条により失職し、又はその他の事由により恒久的に職務を執行することができなくなった場合には、副大統領が大統領に就任する。この場合の大統領としての任期は、前大統領の残りの任期と同一とする。

2項副大統領が大統領に就任した期間が、他の者が大統領に選出された任期中に二年六か月以上に及ぶ場合には、当該副大統領は、その後一回に限り、大統領に選出されることができる。

3項大統領が存命し、かつ一時的に職務を執行することができない場合の手続については、第96条による。

第95条

大統領・副大統領選出選挙は二回投票制とする。第一回投票で有効投票数の過半数を得た大統領・副大統領候補の組み合わせがない場合は、上位二ペア間で決選投票を行い、その勝者となるペアの大統領候補と副大統領候補がそれぞれ大統領、副大統領の当選者となる。

第96条

1項日本国連邦政府は、次の場合に限り、大統領代行を一名設置することができる。すなわち、大統領が、存命かつ大統領としての職務を執行することが不可能となった場合にのみ、副大統領は大統領代行として職務を遂行する。職務執行が不可能であることの定義は、これを法律で定める。

2項前項において副大統領が職務を執行することが不可能となった場合は、法律で定める大統領代行・副大統領代行継承規則において定められる順位に従い、規定された者が大統領代行として大統領の職務を代行するものとする。大統領及び副大統領の法律上の義務は全て大統領代行及び副大統領代行に準用される。

3項次の各号のいずれかに該当する場合には、大統領代行が就任した日から三か月以内に、大統領及び副大統領を選出する選挙を行わなければならない。当該選挙における大統領及び副大統領は、連邦議会での投票により選ばれる。選出方法に関する詳細は、これを法律で定める。

  1. 大統領及び副大統領がともに恒久的に欠けた場合
  2. 大統領の職務不能が長期間継続し、憲法裁判所が恒久的不能と認定した場合
  3. その他法律の定める場合

4項前項で規定された選挙によって選ばれた大統領及び副大統領の任期は、現在の大統領の残りの任期と同一である。

第97条

大統領代行及び副大統領代行の任務、権限、義務は大統領及び副大統領のそれを準用するが、詳細は法律にて定める。

第98条

大統領は国家評議会を主催し、国家評議会を通じて閣僚評議会を監督することにより、国務を総理する。

第99条

大統領は、閣僚評議会議長を指名する。指名された者は、第122条の規定に従い連邦議会の承認を経て、大統領により任命され、天皇の認証を経て就任する。

第100条

1項大統領は、重大な憲法違反若しくは法令違反、国家の安全若しくは公共の安全に関する緊急の必要、又は国政の基本方針に関する重大な対立がある場合であって、閣僚評議会の会議、又は特定の議案の審議若しくは議決を直ちに停止しなければ回復困難な支障が生ずるおそれがあるときは、理由を示して、当該会議の開催又は当該議案の審議若しくは議決を停止することができる。

2項前項の停止の期間は、停止の決定の日から二週間を超えることができない。

3項前項の停止期間中、国家評議会において当該停止の当否及び対応について議論しなければならない。

4項第2項の停止期間内に当該停止の原因となった事由が解消しない場合には、閣僚評議会は総辞職する。この場合、第127条に定めるところにより閣僚評議会議長代行を置き、第99条及び第122条の規定に従い、速やかに後任の閣僚評議会議長を任命するための手続を進めなければならない。

5項憲法裁判所は、職権により、第1項の停止の合憲性を審査することができる。違憲と判断したときは、停止は効力を失う。

第101条

1項大統領は、閣僚評議会議長を含む閣僚評議会構成員を、閣僚評議会議長と協議の上、罷免すべき理由を示して罷免することができる。ただし、罷免の対象が閣僚評議会議長である場合には、閣僚評議会議長との協議を要しない。閣僚評議会議長が、罷免すべき事由のある閣僚評議会構成員を罷免しないときは、大統領は、理由を示すことなく当該構成員を罷免することができる。閣僚評議会議長の地位は、死亡、辞職、本項による罷免、第124条の不信任、第125条の総辞職又は第133条による解任により失われる。

2項国家評議会に所属し閣僚評議会に所属しない国務大臣は、大統領が任意に罷免することができる。

第102条

大統領は、第8条及び第9条並びに法律の定めるところにより、最高司令官として防衛機構を指揮監督する。武力行使又は軍事支援を命ずる場合には、第8条第3項に定める連邦議会の承認を要する。

第103条

大統領は、法律で定める文武官を任免することができる。

第104条

大統領は、外交関係を処理し、外交使節の派遣及び接受に関する実質的権限を行使する。ただし、軍事同盟及び安全保障条約は、第8条及び第9条に反してはならない。

第105条

大統領は、連邦議会の承認を経て、恩赦を決定する。天皇は、これを認証する。

第106条

大統領は、年一回、連邦議会において施政方針演説を行い、年二回、施政方針に則って行った行政の成果について連邦議会に報告をし、質問を受けそれに答えなければならない。

第107条

大統領は、国家評議会で議決された国家評議会令案、閣僚評議会で議決された連邦行政府令案、並びに連邦議会又は国民投票で可決した法律案、条約案その他の議案に署名する。

第108条

1項大統領は、政策の実行に重要事態が生じた場合、憲法裁判所の同意を経て衆議院の解散を行うことができる。

2項前項で規定された政策の実行に重要事態が生じた場合とは、次の各号のいずれかに該当する場合をいう。

  1. 閣僚評議会が提出した法律案、予算案又は条約案が議会において否決され、そのことが閣僚評議会の政策実現に明らかに支障をもたらした場合
  2. 大統領による閣僚評議会議長候補の指名及び連邦議会による承認手続が、衆議院議員総選挙後三十日を経過しても成立しない場合、又は組閣が著しく難航し政府の機能維持に支障をもたらした場合
  3. 閣僚評議会議長に著しい憲法違反又は重大な不適格事由があるにもかかわらず、第101条第1項による罷免、第124条の不信任又は第133条の解任の手続によっても政府の機能が回復せず、政府の機能が著しく損なわれている場合
  4. 第124条の規定により後任の閣僚評議会議長の人選案が連邦議会において決議された場合において、大統領が当該人選案に係る者の任命を拒否し、又は当該決議の日から七日以内に任命を行わない場合

3項憲法裁判所は、前項各号のいずれにも該当しない理由による大統領及び閣僚評議会の裁量的な議会の解散を認めてはならない。

第109条

1項大統領は、閣僚評議会が作成した法律案及び条約案を、連邦議会に提出することなく、直接国民投票にかけることができる。当該法律案及び条約案は、有効投票の過半数の賛成をもって可決成立する。

2項条約案については、相手国又は国際機関との合意その他国際法上必要な手続を妨げない。

3項第1項により成立した法律及び条約は、大統領の署名を経た後、第6条第1項第1号の規定により公布される。

4項第1項により成立した法律及び条約は、第133条の規定により憲法適合性の審査の対象となる。

5項第1項の規定は、予算案、租税法律案、財政支出を伴う法律案、憲法改正事項及び基本的人権の制限を主目的とする法律案には適用しない。

第110条

1項大統領は閣僚評議会議長を兼任することができない。ただし、第127条に定める閣僚評議会議長代行を務める場合に限り、一時的に閣僚評議会議長の職務を代行することができる。

2項副大統領は、閣僚評議会議長を兼任することができる。この場合において、第124条に基づく不信任の可決は、副大統領の閣僚評議会議長としての地位のみを失わせ、副大統領としての地位を失わせない。

第111条

大統領及び副大統領は、その在任中、憲法裁判所の同意がなければ、訴追されない。ただし、これによって訴追の権利が害されることはない。

第112条

法律、国家評議会令及び連邦行政府令の発効には、大統領の署名を必要とする。

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第七章 国家評議会と国務大臣

第113条

行政の最高意思決定機関として国家評議会を設置する。

第114条

国家評議会は、大統領の指導の下、国政の基本方針を決定し、閣僚評議会の職務執行を監督する。

第115条

主権者たる国民に奉仕するために、国家評議会の構成員のうち、日本国連邦政府に属し国政を司る重要官職を国務大臣という。

第116条

全ての国家評議会構成員は、日本国籍のみを有する日本国民であり、かつ文民でなければならない。文民であることの定義及びその判断手続は、法律で定める。

第117条

1項国家評議会は、大統領、副大統領、閣僚評議会議長、各国務大臣及び各州知事で構成する。大統領は議長、副大統領は副議長とする。このうち、大統領、副大統領、閣僚評議会議長及び各国務大臣を常任議員とする。各州知事は、州に関係する事項について発言権及び法律の定める議決権を有する。

大統領が国家評議会に出席することができない場合において、本人の了承があるときは、副大統領が議長を代行する。本人の了承を得ることが客観的に不可能である場合の議長代行その他必要な事項は、法律で定める。

全ての法律案、予算案、条約案、閣僚評議会の構成、最高裁判所判事推薦委員会及び憲法裁判所判事推薦委員会に関する国家評議会の議決は、常任議員の三分の二以上の出席及び出席した常任議員の三分の二以上の賛成がある場合に成立し、閣僚評議会の議決と同一の効力を有する。ただし、不可抗力により常任議員の全部又は一部が議決に参加できず、国家評議会として前段の議決を行うことができない場合において、法律で定めるところにより、最高裁判所判事推薦委員会又は憲法裁判所判事推薦委員会が判事候補者を決定したときは、その決定については、国家評議会の議決があったものとみなす。

2項前項に関して、詳細は、これを法律にて定める。

第118条

国家評議会は、この憲法及び法律の規定を実施するために、第117条第1項に定める常任議員の三分の二以上の出席及び出席した常任議員の三分の二以上の賛成がある場合に、国家評議会令を制定することができる。ただし、国家評議会令には、法律の個別かつ明示的な委任がある場合を除いては、罰則を設けることができない。この場合において、法律は、罰則の種類、上限及び対象となる行為の範囲を定めなければならない。

第119条

国家評議会に所属し閣僚評議会に所属しない国務大臣は、その在任中、大統領の同意がなければ、訴追されない。ただし、これによって訴追の権利が害されることはない。

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第八章 閣僚評議会及び日本国連邦行政府

第120条

1項閣僚評議会は、国家評議会が決定した基本方針に基づき、法律を誠実に執行し、日本国連邦行政府に属する各行政機関を指導監督する。

2項閣僚評議会議長は閣僚評議会を代表し、議長を務める。

3項何人も、閣僚評議会議長として通算十五年を超えて在任することができない。ただし、第93条に定める大統領の選出回数の上限に達した者が閣僚評議会議長に就任する場合には、当該就任後の閣僚評議会議長としての通算在任期間は、五年を超えてはならない。

第121条

1項全ての閣僚評議会構成員は、日本国籍のみを有する日本国民であり、かつ文民でなければならない。閣僚評議会は、閣僚評議会議長、国務大臣その他法律で定める構成員でこれを組織する。

2項閣僚評議会は、自身に与えられた行政権の行使について、国民、大統領、国家評議会、連邦議会、憲法裁判所に対して連帯して責任を負う。

第122条

1項閣僚評議会議長は、大統領による任命について、連邦議会の各議院に設ける閣僚評議会議長指名特別委員会において公聴会を開催し、当該各委員会の承認を得た上で、連邦議会の本会議による承認を経て、大統領により任命され、天皇の認証を経て就任する。

2項閣僚評議会議長以外の閣僚評議会構成員は、大統領による任命について、連邦議会の各議院の所管委員会において公聴会を開催し、当該各委員会の承認を得た上で、連邦議会の本会議による承認を経て、大統領により任命され、天皇の認証を経て就任する。

3項前2項の承認は、他の全ての案件に先立って、これを行う。承認の議決の要件は、法律案及び予算案の議決と同一とする。

4項前3項の承認の手続、承認待ちの期間における閣僚評議会議長以外の閣僚評議会構成員の職務代行その他必要な事項は、法律で定める。

5項閣僚評議会議長が欠けた場合又は閣僚評議会議長が新たに任命されるまでの間における閣僚評議会議長の職務代行については、第127条の定めるところによる。

第123条

1項閣僚評議会議長は、大統領の承認を経て、自己以外の閣僚評議会構成員を指名する。

2項大統領は、第122条の規定に従い、当該指名された者を任命する。

3項閣僚評議会議長を含む閣僚評議会構成員の罷免については、第101条による。閣僚評議会議長の地位は、死亡、辞職、第101条第1項による罷免、第124条の不信任、第125条の総辞職又は第133条による解任により失われる。

第124条

閣僚評議会への不信任は、後任の閣僚評議会議長となるべき者の人選案を明示した不信任案によってのみ発議することができる。その際、発議には、両院において総議員の半数以上の出席、かつ出席議員の三分の一以上の数を必要とし、両院での議決又は連邦議会合同会議での議決を経て可決される。不信任案が可決されたときは、当該人選案は、第126条に定める後任の閣僚評議会議長の人選案として決議されたものとする。

第125条

次の各号のいずれかに該当する場合、閣僚評議会は、総辞職をしなければならない。

  1. 閣僚評議会議長が死亡し、辞職し、第101条第1項により罷免され、第133条により解任され、又はその他の事由により職を失ったとき。ただし、第124条の規定により不信任が可決された場合については、第126条の定めるところによる。
  2. 衆議院議員総選挙の後に初めて連邦議会の召集があったとき。
第126条

1項第124条の規定により閣僚評議会への不信任が可決された場合には、閣僚評議会議長はその職を失い、第124条の議決により後任として人選された者は、大統領により任命され、天皇の認証を経て、新たな閣僚評議会議長に就任する。

2項大統領が前項の人選案に係る者の任命を拒否し、又は当該決議の日から七日以内に任命を行わない場合には、第108条第2項第4号の定めるところによる。この場合において、新たな閣僚評議会議長が任命されるまでの間、第127条に定めるところにより、閣僚評議会議長代行を置く。

第127条

1項第100条第4項、第125条又は第126条第2項の場合には、新たな閣僚評議会議長が任命されるまでの間、閣僚評議会議長代行を置く。

2項閣僚評議会議長代行は、大統領又は副大統領が務める。ただし、大統領代行が置かれている場合には、この条において、大統領代行を大統領とみなす。

3項大統領及び副大統領がいずれも閣僚評議会議長代行の職務を行うことができない場合には、閣僚評議会構成員である国務大臣のうち、法律で定める順位に従い、大統領又は大統領代行の承認を経て、閣僚評議会議長代行を務める。

4項閣僚評議会議長代行は、新たな閣僚評議会議長が任命されるまでの間、閣僚評議会議長の職務を行う。ただし、恒久的な政策変更その他法律で定める重要事項については、緊急かつ必要不可欠な範囲に限り行うことができる。

5項閣僚評議会議長代行は、第100条第4項又は第125条の場合には第99条及び第122条の規定により、第126条第2項の場合には第108条第2項第4号及び第126条の規定により、新たな閣僚評議会議長を任命するための手続が速やかに行われるよう努めなければならない。この場合において、新たな閣僚評議会議長が就任した後における閣僚評議会構成員の指名及び任命については、第123条の定めるところによる。

6項他の閣僚評議会構成員に関しては、新たに任命されるまで引き続きその職務を行う。

第128条

閣僚評議会議長は、閣僚評議会を代表して議案を連邦議会に提出し、一般国務及び外交関係について連邦議会に報告し、並びに日本国連邦行政府に属する各行政機関を指揮監督する。

第129条

閣僚評議会は、次に掲げる事務を行う。外交及び安全保障政策の処理は、第8条及び第9条に従わなければならない。

  1. 法律を誠実に執行する。
  2. 日本国連邦行政府に割り当てられた外交業務を処理する。
  3. 法律の定める基準に従って官吏に関する事務を掌理し、閣僚評議会議長は文官を任免することができる。
  4. 予算を作成して連邦議会に提出する。
  5. 連邦行政府令案を、この憲法、法律及び国家評議会令の規定を実施するために議決する。
  6. 前号の連邦行政府令案は、閣僚評議会議長が国務大臣の意見を聴取した上で作成し、大統領に提出する。
  7. 第五号の連邦行政府令案に基づいて制定される連邦行政府令に罰則を設けることは、法律の明示的な委任がある場合を除き、禁止される。
第130条

閣僚評議会に所属する国務大臣は、その在任中、大統領又は閣僚評議会議長の同意がなければ、訴追されない。ただし、これによって訴追の権利が害されることはない。

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第九章 司法

第131条

1項全ての司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所並びに憲法裁判所に属する。ただし、憲法裁判所の管轄及び権限は、第133条その他この憲法の定めるところによる。

2項憲法裁判所、第84条に定める弾劾裁判所及び第132条に定める防衛有事審理部を除き、特別裁判所は、これを設置することができない。

3項行政機関は、終審として裁判を行うことができない。

4項全ての裁判官は、日本国籍のみを有する日本国民でなければならない。

5項全ての裁判官は、その良心に従い独立してその職権を行い、この憲法及び法律にのみ拘束される。

第132条

(防衛有事審理部)

1項この憲法において防衛例外状態とは、侵略その他の国際法上の武力紛争に該当する事態により通常裁判所の機能が著しく阻害される事態をいう。この場合に限り、法律は、下級裁判所の内部に防衛有事審理部を臨時に置くことができる。

2項防衛有事審理部の裁判官は、通常の下級裁判所の裁判官をもって構成する。

3項この憲法において純軍事犯罪とは、防衛機構内部の指揮命令、服務、部隊行動又は軍事上の秩序維持に直接関係する犯罪であって、一般市民の生命、身体、自由又は財産に対する犯罪を含まないものをいう。

4項防衛有事審理部は、防衛機構要員の純軍事犯罪に限り管轄し、民間人を被告人とすることができない。

5項重大な人権侵害又は国際犯罪に当たり得る行為は、通常裁判所の専属管轄とする。

6項防衛有事審理部の手続は、公正裁判、公開、弁護、証拠の適正及び上訴の保障を含む本憲法及び国際法上の不可欠の司法保障に適合しなければならない。

7項防衛有事審理部は、防衛例外状態の存続期間に限り活動し、終了時に停止する。

8項防衛有事審理部の停止後、未終結事件は通常裁判所に移送する。

9項防衛有事審理部の設置及び運用は、連邦議会及び憲法裁判所が機能を回復した後、直ちに事後承認及び事後審査を受けなければならない。

第133条

1項憲法裁判所は、法律、条約、国家評議会令、連邦行政府令並びに大統領の憲法又は法律に基づく命令その他の公権的行為並びに連邦議会議長及び連邦議会副議長の議会運営上の行為が憲法に適合するか否かを審査する。

2項憲法裁判所は、違憲の疑いがある場合、その効力の全部又は一部について一時差止を行うことができる。

3項憲法裁判所は、大統領、副大統領、閣僚評議会議長、連邦議会議長又は連邦議会副議長に著しい憲法違反があると認める場合、自ら発議し、連邦議会各院において総議員の三分の二以上が出席し、その三分の二以上の同意を得たときは、職務停止を決定することができる。

4項前項の職務停止の期間は、決定の日から三か月を超えることができない。ただし、憲法裁判所は、特別の必要があると認めるときは、一回に限り、三か月を超えない範囲で当該期間を延長することができる。

5項第3項の職務停止後の最終的な処分(解任又は復職)は、次項から第9項までに定める手続により決定する。

6項憲法裁判所は、第3項の職務停止を決定した場合には、職権により、当該職務停止を受けた者について解任審査を開始することができる。この場合、憲法裁判所は、当該者に対し、解任審査の理由を明示し、弁明及び証拠提出の機会を保障しなければならない。

7項憲法裁判所は、当該者に著しい憲法違反又は重大な法令違反があり、その行為が故意又は重大な過失によるものであって、かつ当該者を職務に復帰させることにより、憲法秩序、民主的統治、司法の独立又は国政の基本的機能に重大な支障を生ずる明白な危険があると認める場合に限り、解任を相当とする判断をすることができる。

8項前項の判断は、憲法裁判所における公開の審理に基づき、理由を付した決定により行わなければならない。この場合において、当該者には、弁明、証拠提出及び代理人による防御の機会が保障されなければならない。ただし、国家の安全、外交上の重大な利益又は個人の重大な権利利益を保護するために必要不可欠な範囲に限り、法律の定めるところにより、審理の一部を公開しないことができる。

9項憲法裁判所が第7項に基づき解任を相当とする判断をした場合において、各議院において総議員の三分の二以上が出席し、その三分の二以上の同意を得たときは、当該者は解任される。この場合において、各議院は、憲法裁判所の決定を受けた日から三十日以内に、同意の可否について議決しなければならない。憲法裁判所が解任を相当とする判断をしないとき、各議院の同意が得られないとき、又は前段の期間内に各議院の同意が成立しないときは、当該者は職務に復帰する。

10項第80条の弾劾手続と第3項から前項までの職務停止及び解任審査手続は、相互に独立した制度として並立する。同一の事由について両手続が並行する場合、いずれかの手続により確定的な処分が行われたときは、他方の手続は終了する。

第134条

1項最高裁判所は、民事及び刑事訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について、規則を定める権限を有する。

2項検察官は、最高裁判所の定める規則に従わなければならない。

3項最高裁判所は、下級裁判所に関する規則を定める権限を、下級裁判所に委任することができる。

第135条

1項裁判官は、裁判により心身の故障のために職務を執ることができないと決定された場合、第141条に定める国民審査により罷免される場合、又は第84条に定める弾劾裁判所の裁判により罷免される場合を除いては、罷免されない。

2項裁判官の懲戒処分は、行政機関がこれを行うことはできない。裁判官の懲戒は、法律の定めるところにより、裁判官で構成する裁判官懲戒裁判所又は法律で定める司法機関が、公正な手続により行う。

3項前項の懲戒処分は、戒告、過料、職務停止その他法律で定める処分に限る。裁判官の罷免は、第1項に定める場合によらなければならない。

第136条

1項最高裁判所長官は憲法裁判所長官を兼ねることができない。

2項長官以外の最高裁判所の裁判官に関しては、憲法裁判所の裁判官を兼ねることができる。

第137条

最高裁判所及び憲法裁判所の裁判官は、第138条及び第139条に定める「最高裁判所判事推薦委員会」及び「憲法裁判所判事推薦委員会」の推薦に基づき、第140条の定めるところにより任命される。

第138条

1項最高裁判所判事推薦委員会の委員は、行政府、立法府及び司法府から均衡の取れた形で任命される。

2項行政府から任命される委員と立法府から任命される委員の構成比率は一対一とし、その合計数は、司法府から任命される委員の数を上回ってはならない。

3項行政府からの任命は、国家評議会により決定される。

4項立法府からの任命は、連邦議会における各会派の議席数に応じた割合で決定されなければならない。

5項司法府からの任命は、最高裁判所及び憲法裁判所が行う。最高裁判所が任命する委員の人数と憲法裁判所が任命する委員の人数との比率は、二対一とする。

6項最高裁判所判事推薦委員会の委員の具体的な選出方法その他必要な事項は、法律でこれを定める。

第139条

1項憲法裁判所判事推薦委員会の委員は、行政府、立法府及び司法府から均衡の取れた形で任命される。

2項行政府から任命される委員と立法府から任命される委員の構成比率は一対一とし、その合計数は、司法府から任命される委員の数を上回ってはならない。

3項行政府からの任命は、国家評議会により決定される。

4項立法府からの任命は、連邦議会における各会派の議席数に応じた割合で決定されなければならない。

5項司法府からの任命は、憲法裁判所及び最高裁判所が行う。憲法裁判所が任命する委員の人数と最高裁判所が任命する委員の人数との比率は、二対一とする。

6項憲法裁判所判事推薦委員会の委員の具体的な選出方法その他必要な事項は、法律でこれを定める。

第140条

1項最高裁判所長官及び憲法裁判所長官は、第137条に定める推薦に基づき、大統領が任命する。天皇は、これを認証する。

2項長官以外の最高裁判所及び憲法裁判所の裁判官は、第137条に定める推薦に基づき、大統領が任命する。天皇は、これを認証する。

第141条

1項最高裁判所及び憲法裁判所の裁判官の任命は、その任命後初めて行われる衆議院議員総選挙又は参議院議員通常選挙の際、国民の審査に付し、その後十年を経過した後初めて行われる衆議院議員総選挙又は参議院議員通常選挙の際、更に審査に付し、その後も同様とする。

2項前項の場合において、投票者の多数が裁判官の罷免を可とするときは、その裁判官は、罷免される。

3項審査に関する事項は、法律でこれを定める。

第142条

1項最高裁判所及び憲法裁判所の裁判官は、法律の定める年齢に達した以後、再選することができない。

2項最高裁判所長官及び憲法裁判所長官の任期は一期五年とし、一回の再選を妨げられない。

3項一般判事は一期五年、最大四期二十年を任期とする。

第143条

最高裁判所及び憲法裁判所に所属する全ての裁判官は、定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、これを減額することができない。

第144条

1項最高裁判所の下に位置する全ての裁判所の裁判官は、最高裁判所の指名した者の名簿によって、大統領がこれを任命する。その裁判官は、任期を五年とし、最大四期二十年まで再任することができる。ただし、各裁判所の長官は、一期までしか再任されない。

2項前項に関して、全ての裁判官は法律の定める年齢に達した時には退官する。

第145条

最高裁判所の下級裁判所の裁判官は、全て定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、これを減額することができない。

第146条

憲法裁判所は、大統領又は副大統領が著しい憲法違反である行為を行い、これに対して連邦議会の各院において総議員の三分の二以上が出席し、その三分の二以上の賛成により弾劾の発議がなされた場合は、直ちに当該大統領又は副大統領の職務を一時停止し、弾劾裁判を開始しなければならない。憲法裁判所が弾劾を相当とする判決をしたときは、当該大統領又は副大統領は当然に失職する。

第147条

1項全ての裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行う。

2項第一項に関して、裁判所が、裁判官の全員一致で、公の秩序又は善良の風俗を害する虞があると決した場合には、対審は、公開しないでこれを行うことができる。ただし、政治犯罪、出版に関する犯罪又はこの憲法第四章に定める国民の基本的人権が問題となっている事件の対審は、常にこれを公開しなければならない。

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第十章 財政

第148条

日本国連邦政府の財政を処理する権限は、連邦議会の議決に基づいて、これを行使しなければならない。

第149条

あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律の定める条件によることを必要とする。

第150条

日本国連邦政府が経費を支出し、又は日本国連邦政府が債務を負担するには、連邦議会の議決に基づくことを必要とする。

第151条

1項閣僚評議会は、毎会計年度の予算を作成し、連邦議会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。

2項閣僚評議会は、当該会年度開始前に第一項の議決を得られる見込みがないと認めるときは、暫定期間に係る予算案を連邦議会に提出しなければならない。

第152条

閣僚評議会は、毎会計年度中において、予算を補正するための予算案を提出することができる。この場合において、第81条の規定は、補正予算案について準用する。

第153条

毎会計年度の予算のうち、法律の定める経費については、連邦議会の議決を経て、翌年度以降に繰り越して支出することができる。

第154条

1項予見し難い予算の不足に充てるため、連邦議会の議決に基づいて予備費を設け、閣僚評議会の責任でこれを支出することができる。

2項全ての予備費の支出については、閣僚評議会は、事後に連邦議会の承諾を得なければならない。

第155条

全ての皇室財産は、日本国連邦政府に属する。全て皇室の費用は、予算に計上して連邦議会の議決を経なければならない。

第156条

公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。

第157条

1項日本国連邦政府の収入支出の決算は、全て毎年会計検査院がこれを検査し、閣僚評議会は、次の年度に、その検査報告とともに、これを連邦議会に提出、承認を受けなければならない。

2項会計検査院の組織及び権限は、法律でこれを定める。

第158条

閣僚評議会は、連邦議会及び国民に対し、定期に、少なくとも毎年一回、国の財政状況について報告しなければならない。

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第十一章 地方自治及び日本国の領域に関する事項

第159条

日本国の地方自治は、住民の参画を要件として、住民に身近な行政を主体的かつ総合的に実施することを旨として行う。

第160条

住民は、その属する地方公共団体の役務の提供を等しく受ける権利を有し、その負担を公平に分担する義務を負う。

第161条

日本国は連邦国家であり、広域地方公共団体である州と、基礎地方公共団体である市町村を基本単位とする。州の下位の地方公共団体として県、特別市及び郡を置くことができる。日本国の首都として、いずれの州にも属さない連邦特別区を置く。

第162条

行政サービスの提供とそれに伴う責任は、その効果が及ぶ範囲に応じて、住民に最も身近な地方公共団体が優先的に担うことを基本とする。ただし、複数の地方公共団体にまたがる広域的な調整が必要な場合や、全国的な統一性が求められる場合は、法律の定めるところにより、日本国連邦政府又は州がその責任を負う。

第163条

日本国連邦政府は、州の主体性を擁護する一方、日本国連邦政府と各州は地方分権により発生する地域間格差の解消に最大限協力して努めなければならない。

第164条

1項各州は、その内容を憲法裁判所が合憲と判断し、かつ連邦議会が承認した時のみ、州独自の憲法を制定することができる。

2項州憲法は、この憲法に整合的でなければならない。

第165条

1項日本国連邦政府は、以下の事項に関して専属的な立法権を有する。すなわち、外交及び防衛、国籍、通貨・貨幣及び硬貨、関税及び物品の自由な移動、並びに憲法秩序に対する脅威に対処する国家警察。

2項前項以外の競合的立法の分野においては、日本国連邦政府が法律によってその立法権を行使していない限り、またその範囲において、州は立法権を有する。競合的立法の分野には、民法、刑法、経済、労働法、公共福祉、及び環境保護が含まれる。

3項連邦法は、州法に優先する。

4項連邦法と州法、又は州法間の抵触に関する最終的な判断は、憲法裁判所が行う。

第166条

州は、この憲法が別段の定めをするか、又は許容する場合を除き、連邦法を自らの事務として執行する。

第167条

地方公共団体の組織の運営に関する事項は、地方自治の本旨に基づいて、法律でこれを定める。

第168条

1項地方公共団体には、法律の定めるところにより、自身の立法及び議事機関として議会を設置する。

2項地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。

3項法律で定められた住民投票の結果は、議会の議決と同様の効果を持つ。

第169条

地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することができる。

第170条

1項地方公共団体の経費は、州法又は条例の定めるところにより課する地方税その他の自主的な財源をもって充てることを基本とする。

2項地方公共団体において、前項の自主的な財源だけでは地方自治体の行うべき役務の提供ができないときは、法律の定めるところにより、必要な財政上の措置を講じなければならない。

第171条

特定の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、当該地方公共団体の住民の投票において有効投票総数の過半数の同意を得なければ、連邦議会は、これを制定することができない。

第172条

1項地方公共団体の区域の変更、合併、分割又は廃止は、地方自治の本旨に基づき、法律、州法又は条例の定めるところにより、関係する地方公共団体の住民の意思を尊重して行う。

2項州以外の地方公共団体の区域の変更、合併、分割又は廃止については、法律、州法又は条例の定めるところにより、関係する地方公共団体の議会の議決、住民投票その他の民主的方法による承認を要する。

3項州の区域の変更、合併、分割若しくは廃止又は新たな州の設置については、関係する全ての州において行われた住民投票において有効投票の過半数を超える賛成を得ること、関係する州の議会の承認を得ること、連邦議会の承認を得ること、大統領の承認を得ること、憲法裁判所により手続の適法性が確認されること、及び第6条第1項第6号の規定により天皇が国民に対して認証することを必要とする。

4項前項において、憲法裁判所は、州の区域の変更、合併、分割若しくは廃止又は新たな州の設置の是非について、手続に問題があったか否か以外のことを考慮してはならない。

第173条

1項地方公共団体の日本国からの独立は、次に掲げる全ての要件を満たすことにより成立する。

  1. 当該地方公共団体において行われた住民投票において、投票率が百分の五十を超え、かつ有効投票総数の過半数を超える賛成を得ること。
  2. 当該地方公共団体の議会の承認を得ること。
  3. 当該地方公共団体の直下の地方公共団体及びその議会の承認を得ること。ただし、直下の地方公共団体が存在しない場合は、この限りでない。
  4. 当該地方公共団体の全域を管轄する全ての下級裁判所、最高裁判所及び憲法裁判所により、手続の適法性が確認されること。
  5. 大統領及び連邦議会の承認を得ること。
  6. 第6条第6号の規定により、天皇が国民に対して認証すること。

2項前項において、関係する裁判所が独立の是非を判断することに関して、手続に問題があったか否か以外のことを考慮してはならない。

第174条

1項他地域(日本国の領域外の地域をいう。以下同じ。)の日本国への編入は、次の各号のすべての要件を満たすことにより成立する。

  1. 当該他地域の住民の意思の確認(住民投票その他の民主的方法による多数の賛同)
  2. 当該他地域が独立国家又は他国の一部である場合、当該国家との合意
  3. 大統領及び連邦議会の承認
  4. 憲法裁判所による手続の適法性の確認
  5. 第6条第6号の規定による、天皇による国民に対する認証

2項他地域との統合(双方の主権を維持しつつ国家連合を形成すること、又は日本国の枠を超えた新たな連邦国家を設立することをいう。)は、前項各号の要件に加えて、第175条に定める憲法改正手続に準じた国民投票による承認を必要とする。

3項前2項の手続を経た編入又は統合の効果、編入地域の地位、住民の国籍その他必要な事項は、法律で定める。

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第十二章 改正

第175条

この憲法の改正は、各院の総議員の三分の二以上の賛成で、連邦議会がこれを発議し、憲法改正の国民投票において、投票率が百分の五十を超え、かつ有効投票の過半数の賛成が得られた場合のみ成立する。

第176条

憲法改正について前条の承認を経たときは、天皇と大統領は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。

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第十三章 最高法規

第177条

この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試練に堪え、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

第178条

1項この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。

2項日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。

第179条

天皇又は摂政及び大統領、副大統領、閣僚評議会議長以下国務大臣、連邦議会議員、裁判官その他の公務員はこの憲法を遵守する義務を負う。

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第十四章 補則

第180条

この憲法は、公布の日から起算して六か月を経過した日から、これを施行する。

第181条

この憲法を施行するために必要な法律の制定及びこの憲法を施行するために必要な準備手続は、前条の期日よりも前にこれを行うことができ、この憲法を施行する前に効力を発することができる。

第182条

1項この憲法施行の際、各州政府がまだ成立していないときは、その成立までは、各州に所属することになる都道府県議会の合意により設立された機関が、各州政府の業務を代行する。

2項この憲法施行の際、各州政府がまだ成立していないときに制定された州法を施行するには、新しくできた各州議会の承認を必要とする。

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